ノースヨークシャー・ムーアズ鉄道で蒸気機関車に出会う - Photomission R

ノースヨークシャー・ムーアズ鉄道で蒸気機関車に出会う

2013年9月16日 | 鉄道
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ノースヨークシャー・ムーアズ鉄道で蒸気機関車に出会う

ヨーク2日目は、ヨークシャー州の北部にある「ノースヨークシャ・ムーアズ鉄道(NYMR)」へと向かいます。
内陸に位置するピカリングからノースヨークシャ・ムアーズ国定公園を縦断し、途中グロスモントからナショナルレールに乗り入れて海岸沿いのウィットビーまでの38kmを結ぶ保存鉄道です。1時間ヘッドで大型蒸機列車が走り、すれ違いが頻繁に発生していたり、駅舎や腕木信号などの各種鉄道設備も当時のまま保存されていたりと...という日本人から見たら夢の様な鉄道でした!

ヨーク駅からはCoastlinerバスの840番「Whitby行き」でピカリングへ。大体1時間弱でピカリングのEastgate Squareへ到着し、そこから徒歩15分ほどでNYMRのピカリング駅に着きました。

Pickering Station

2面2線の対抗式ホームを持つピカリング駅。駅舎側には屋根もついており、小規模ながらターミナル駅の雰囲気を出しています。
駅の中には鉄道グッズショップも併設されています。

NYMR Steam Engine 45428 "ERIC TREACY"

ピカリング駅へ入線してきたSL列車。ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道で活躍していたクラス5型蒸気機関車の45428号で、イギリスの著名な鉄道写真家に因んで「エリック・トレーシー」と名付けられています。

NYMR Steam Engine 45428 "ERIC TREACY"

ピカリング駅には転車台がないため、グロスモント方面の列車は機関車がバック運転となります。
6両編成の列車はほぼ満員の客を乗せてグロスモントへ出発。まず最初の目的地のゴースランド駅へ向かいます。

Goathland Station

ゴースランド駅に到着。半分くらいの客がこの駅で下車していました。
この小さな駅を一躍有名にしたのが世界的にヒットした映画「ハリーポッター」シリーズで、このゴースランド駅はホグワーツ魔法学校最寄りの「ホグミーツ駅」のロケ地として使用されました。

Goathland Station

映画の印象とは裏腹に、ホームは3〜4両分の有効長しかないため、編成は豪快にはみ出しています。 映画では、駅舎の奥の方にホグワーツ魔法学校がそびえ立っています。

Goathland Station

駅の裏にはホッパー線が残っていました。その他、給水設備や貨車が留置されており、かつては小規模な貨物駅としての機能があったようです。

Goathland Station

1時間ほどすると、次の列車が到着。牽引機はクラス24型ディーゼル機関車D5061号。これで終点のウィットビーを目指します。

Grosmont Station

途中、車庫のあるグロスモントで蒸気機関車へ付け替え。隣のホームにはプルマン食堂車による「ランチトレイン」が停車していました。

Larpool Viaduct

グロスモントよりナショナル・レールの路線へ。途中、巨大なレンガアーチ橋を見つけました。1885年に作られた「Larpool Viaduct」という鉄道橋で、1965年に廃線となったスカルボロ・アンド・ウィットビー鉄道が使用していました。

Whitby

ウィットビーに到着。北海に面した港町で、高台の上にはウィットビー寺院が見えます。

NYMR Steam Engine 75029 "The Green Knight" NYMR Steam Engine 75029 "The Green Knight"

折り返しを待つSL列車。この列車で途中のグロスモントまで戻ります。牽引機はクラス4MT型蒸気機関車75029号で、「グリーンナイト」の愛称が付けられていました。

IMG_0542

マーク1客車の車内。基本ボックスで、中間にデッキと扉があります。

NYMR Steam Engine 61002 "IMPALA"

グロスモントに到着。隣はLNERで活躍していたトンプソンB1型蒸気機関車61002号機「インパラ」が客車の入れ替えを行っていました。

グロスモントでは、給炭設備や車両修復工事が見られる車庫を見学。ピカリング寄りにあるトンネルの脇を通ると車庫です。

NYMR Grosmont Works

工場内ではSLが解体整備されていました。

NYMR Steam Engine 61002 "IMPALA" NYMR Grosmont Works

車庫の外には古めかしい給炭塔も。先ほどの「インパラ」がやってきて給炭作業が行われています。日本の保存SLでも、給炭塔まで再現している路線はそうないと思います。

給炭塔付近を見学していると、離れた場所にある留置線にひときわ大きな青い蒸気機関車が火を入れた状態でお尻を向けて止まっているのを発見。やがてイギリスらしい甲高い汽笛をならすとバック運転でこちらへ向かってきます。その機関車とは...

NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley"

昨日もお会いした流線型のスピードレコードホルダー、A4型蒸気機関車でした!
実は、この日A4が走るということは事前に知らされていたものの、「どの列車に該当されるかは分からないので当日聞いてね」ということだったのでピカリング駅で聞いたところ「壊れたから今日は走らないよ」という答えが...まあ、保存鉄道だから仕方ないと諦めていましたが、どうやら運が味方してくれたようです!

NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley"

A4型はそのまま駅の方へ向かったので、急いでグロスモント駅に戻ると、まさに入れ替え作業中でした。この60007号機はA4型の設計者であるロンドン・アンド・ノースイースタン鉄道の技師「ナイジェル・グレスリー卿」の名前をそのまま愛称としています。

NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley" NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley"

ともかく美しい、の一言に尽きる流線型の車体。この機関車は戦後、営業運転時に時速180kmを達成しています。僚機のマラードはあくまでスピード計測のための試運転列車での計測だったため、両者の記録は別のものとして残されているようです。

NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley"

A4は乗る予定だったピカリングへ戻る列車に充当されました。行きに乗った編成と同じく、グレスリー客車とマーク1客車の混結でした。

IMG_0663

窓から前方を見ると、美しい流線型の機関車が国定公園の原野の中を勇壮に進む姿を思う存分堪能出来ます!

NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley" NYMR Steam Engine A4 60007 "Sir Nigel Gresley"

ピカリング駅に到着したA4型は、休むことなく機回しを行い、バック運転でグロスモントへと戻っていきました。

帰りがけに一緒に撮影していた老紳士が、「子供の頃初めて買ってもらった鉄道模型はマラード号だったよ!」と話されていました。このA4型はイギリス人にとって、日本人のとってのC62のような特別な意味を持つ蒸気機関車なのかもしれません。
前日の国立鉄道博物館に続き、この日は世界の鉄道史に残る偉大な機関車の牽引する列車に乗れたのは本当に光栄なことです。流線型の勇姿は、今回の遠征のハイライトになりました。...ここまで蒸気機関車に感動したのは子供の頃に乗ったC62ニセコ以来かもしれません。

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